2014年9月8日月曜日

マイゼンタールのガラス博物館

BaerenthalのL'ARNSBOURGで至福の時を過ごした私達は、その余韻に浸りながらもお勉強と観光を兼ねてMeisenthalのガラス博物館に寄りました。
それにしてもアルザス・ロレーヌ地方には、昔も今もなんとガラス工場が集中していることでしょう。
Saint-Louis、Baccarat、Lalique、Gallé、Muller、Daum、名だたるガラスメーカーは皆この辺り、正にガラスの里です。
サン・ルイの近くにあるこのマイゼンタールのガラス工場で、エミール・ガレはガラス工芸の基礎を習得し、ナンシーに本格的な自社工場を開くまではガレのガラスは主にここで作られたのです。
アンティック・ガラスを半ば専門的に扱っているAntique 姉妹社の店長としては、ここを素通りする訳にはいきません。

ミュゼそのものは、小ぢんまりとしてローカルでアット・ホームな感じ。地元のご隠居さんみたいな人達(おそらくヴォランティア)が何人かで館内をガイドしてくれるのも微笑ましい。
階下は『ガラスが出来るまで』が素人に分かるような学習スペースになっており、階上がアールー・ヌーヴォーのガラスの展示室になっています。
ラリックやサン・ルイのミュゼのように然るべき学芸員やデザイナーによって運営されている本格的な美術館という雰囲気では全然なく、むしろガラス専門の高級アンティック・ショップのようでした。
規模は小さいけれど、なかなか素敵なコレクションで、ガレの初期のエナメル彩作品やDaum、Mullerなどもありました。
特にここで制作されたデジレ・クリスチャンなどの手になるBurgun Schverer & Cie社の作品は、他では滅多に見られない稀少で美しいもので感動しました。

後でカタログか本を買えば良いと思って、説明を見ずに作品ばかり鑑賞したのは失敗でした。そんな気の利いた資料など売っておりませんでした。
そういう訳で、解説抜きの写真だけですが、よろしければご覧下さいませ。
MMM(メゾン・デ・ミュゼ・デュ・モンド)のサイトに掲載されているマイゼンタールに関する記事もご参照ください。










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